どうせ人類が滅ぼされるなら、相手は怪獣の方が良かった

緊急事態宣言を全国に拡大ですってよ。泡銭手に入るのに焼肉屋にも行けやしねえ。こちとら刹那の命、全振りで前のめりだってーのに。こんちきしょー。

友達が言ってたんだ、「これは世界の終わりを目の当たりにしているのかもしれない」って。確かにそうさね。きっとこれは、種としての個体数が増えすぎた人類を地球意思が効率的に淘汰するための最適解なんだと思うんだ。しぶとすぎるもの、生に対して、人間は。感情っていうものがあるから尚更よね。生命に対して、本能プラス理性の乗算になるからややこしい。脳神経回路の電気信号に齟齬が起きてしまえばおしまいなのに。生体も死体も、成分的には何の変わりもないのよ。生と死の境界ってなんなんだろ。

でも、そのきっかけがウイルス、ってのが些か地味だなとは思う。いっそ、宇宙怪獣とかなら良かったのに。首が三本あって、金色の。視覚的にも派手じゃん。目に見えないものに関しての危機意識ってどこまで行ってもそれなりなのよね。人類って。

落ち着いたらマジで焼肉行きましょう、今度はドタキャンしませんから、って会社の後輩に言われて、それまで怪獣に踏み潰されなければいいな、と空を仰いだ。宇宙怪獣はまだ来そうにない。