ラッパーとして「ナメられている」と感じる
先日、高校ん時からお世話になってるハコからオファー頂いてライブする機会があって。あんま無いんですよ、そういうの。プレイヤー同士からオファー貰うことは多くても、ハコ側からオファー貰うことっていうのが。
結構気合い入れてセット組んで、リリックの一語一文を反芻しながら色々な事を思い出したりして、あんまやらないんですけど、いろんな人に直メ送ってライブのお誘いなんかしちゃったりして。
普段はね、ライブって、殺し合いだと思ってるんで、アウェーであればあるほど血が滾るっていうか、初対面の相手にビンタかますテンションで臨むんですけど、その時は全然違ってて。なんかこうステージ上がる前からエモい感じだったんですけど。
これがね、全然みんな来てくれないの。メッセージに返事したからまだマシでしょ?ぐらいのテンションでやがんの。えーっ!?って思って。まぁしょうがねーやな、急に誘ってもみんな忙しいだろうしね、俺も柄にもねー事しちゃったよね、ぐらいの感じで。そのライブイベント自体は最高だったんですよ、打ち上げぐらいから記憶ないんで、間違いないです。
*************
その翌週。いつもの闇バイト「楽団酒場」だったんですけど。こっちはね、もう飲食店は閑散期の2月だし、あんま告知とか積極的にはしないんですよ。毎月の事だし。アカこかなきゃいーかな、ぐらいで。
これがね、また人が集まってくださって。おかげさまで。「今日はこの人が一日店長で、普段はラッパーなんですけどね」って、常連さんが一見さんに俺のこと紹介してくれちゃったりしてね。全然酔うヒマもなくて。毎月、売り上げが記録更新してるんです、今のところ。本当にありがたいことに。
*************
そこで、思ったんですけど。
ライブには人が集まらないけど、一日店長やってる飲み屋には人が集まるって、ラッパーとしてナメられてるな、と。
「今日はこの人が一日店長で、普段はラッパーなんですけどね」って紹介してるアナタ、俺のライブ、マトモに観たことありましたっけ。
俺の音源聴いてくれたことありますか?
たしかに、ここ数年は、寿ダンスホールの支配人として、道化を演じ、ただただデカイ音とキツイ酒を、この街の遊びの選択肢に加えるべく、自分の表現は二の次に、曲も書かず、自分のパーティーではライブもせず、時には裏方に徹し、時には誹謗を浴びる盾となり、二日酔いだけが報酬の、パーティー活動に注力して来ました。
たしかにトランスフォーマーで遊びすぎたし、マイクを持てばテキトーなことばっかり宣ってきたけど。
俺、もともとラッパーだよな?って自問自答したりして。
最近は、曲もまとまってきて、自分の中では第3段階に入ったな、と勝手に納得してるフシはあったんですけど、だとしても、ラッパーとして認知はされていても、ラッパーとしての俺を理解してくれている人が身の回りに少な過ぎやしないか?と思っているのであります。
*************
今年はライブに注力したいな、と考えていました。いろんな方とも対バンしたいし、古い友達や、新しい仲間にも声をかけて、パーティーじゃなくてギグをやりたいなって。で、いろんな方に既に声はかけ始めてるんですけど、中々ね、日程を合わせたりとかっていうのが、大変だったりしてね。
そこでもう一回考えたんですけど、別に俺がライブしたいだけなんだし、俺一人でやってもいいんじゃん、って思って。スケジュール合わせたり、共演者のケアしたり、それってやってることがオーガナイザーじゃん、別にそういうとこで自分自身をロスしなくてもいいんじゃん、と。
そもそもホームでのライブだよ?ハコ代をペイできるぐらいの人を集められなかったら、それこそラッパーとしてどうなの、って。あんた15年以上やってんでしょ?
*************
という訳で、ワンマンライブします。
「こないだのライブは行けなかったですけど、ワンマンだったら行きますよ!」
だって。相当にナメられてるよね、俺。
*************
ワンマンライブとしてやる以上は、他のオファー案件とは比類にならないくらいの濃さと、淡さと、メリハリと、緩急で、俺の持つ50音、出し惜しみなしで、全力で、「会話」をしに行こうと思います。「殺し合い」じゃなく。もうこれ以上ラッパーとしてナメられたくない。
「俺のライブに来ねーのに俺のことラッパー呼ばわりするわけ?」
最低でも、60分。目標は、90分。
4/21、ラストラーダ。ここでやるから、みんな来てください。